「いのち守る」石碑に誓い いじめ受け自殺、高校生の命日控え追悼
山口県周南市で2016年7月にいじめを受けて自殺した県立高校2年の男子生徒(当時17)の追悼の式が23日、通っていた学校の継承先の高校であり、学校や県教委の関係者ら約40人が参列した。
26日が生徒の命日で、今年は七回忌にあたる。同校には生徒の「海都(かいと)」さんの名を頭文字に「かけがえのない いのち とわに守ることを誓って」と刻んだ石碑が4月に建立された。参列者は石碑の前に献花し、黙禱(もくとう)を捧げた。
県教委の宮村和幸学校安全・体育課長は「同じような悲しみを二度と繰り返してはならないとの思いを新たにしている。引き続き再発防止の取り組みに力を尽くしたい」。海都さんの母親は「あの日から毎日のようにどうすれば救えたのかと自問し、後悔する日々を送っている。子どもたちのSOSを真摯(しんし)に受け止め、適切な対応を取って頂くことを切に願っています」と述べた。
また、母親は取材に「息子のような痛ましい事案が起きないように願ってきた。再発防止や風化防止につながる機会になったのでは」と話し、七回忌については「気持ちは穏やか。新たなスタートだという思いで迎えられる気がします」と語った。(垣花昌弘)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。