霜降りの度合いは歴代最高 山形牛の「幸紀陸」、肉質の良さ際立つ
歴代の山形県産種雄(しゅゆう)牛で、霜降りの度合い(脂肪交雑)が最も優れた牛が誕生した。「山形牛」のブランド価値をさらに高める種雄牛として期待されている。
県が7月1日に発表した。新庄市の農家、中川和宏さん(53)が生産した「幸紀陸(さきりく)」だ。幸紀陸の父は気高(けだか)系種雄牛として全国的に著名な鹿児島の「幸紀雄(さきお)」、母は脂肪交雑の遺伝的能力が山形県内でトップクラスの「しげりく」。2016年11月8日に生まれ、今年4月時点で体重765キロ、体高150・6センチ、体長174・6センチに成長した。
県が幸紀陸の子牛21頭について、牛脂肪交雑基準(最高値12)を調べたところ、平均で10・1を記録。県産種雄牛で最も高かった但馬系の「幸花久(ゆきはなひさ)」の9・3を上回り、歴代12頭で最高だった。4等級以上の割合を示す子牛の上物率も2番目に高い95%に達し、肉質の良さが際立つという。
中川さんは新庄農業高校(現・新庄神室産業高校)卒業と同時に就農し、さらに父や地域の農家に学んだという。水稲や草花も栽培しながら、繁殖牛14頭、子牛7頭を育てている。取材に「しげりくは繁殖能力が高く、幸紀雄との相性が良かったと思う」と話している。(辻岡大助)
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