国学院栃木が37年ぶりに甲子園へ 総力戦で宇都宮南を破る

安藤嘉浩
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(24日、高校野球栃木大会決勝 国学院栃木8―4宇都宮南)

 国学院栃木が総力戦で、37年ぶりの夏をつかんだ。

 同点の六回、無死一塁から2年生エースの盛永智也が右越え二塁打を放って5―4と勝ち越した。しかし、その裏、2死一、三塁のピンチを迎える。

 前日の準決勝で160球を投げた盛永の投球数は、ちょうど100球になった。

 ここで、三塁手の平井悠馬(3年)がマウンドに向かう。

 「智也が一生懸命に投げてくれた。このピンチをなんとか抑えよう。そういう気持ちだった」

 ファウルで粘る宇都宮南の3番打者を中飛に打ち取る。七回からは左腕の中沢康達(こうたつ)(3年)につなぎ、歓喜の瞬間を迎えた。

 序盤から追いつ追われつの接戦となった。本調子でない盛永が粘り強く投げ、打線は3番小木曽凱虎(こぎそときとら)(3年)の2ランなどで対抗した。「盛永が相手にビッグイニングを作らせなかったのが大きかった」。柄目直人監督は連投のエースをたたえた。

 準決勝で11大会連続の代表を目指す作新学院を、延長戦の末に振り切った。国学院栃木も2015~17年に3年連続して決勝で敗れるなど、苦杯をなめてきた。

 「苦しい時もあったけど、部員81人で今日を迎えられた。最高です」。主将でもある平井は胸を張る。柄目監督は「成長をしながら戦うことができた。大会を通じてチーム全体が我慢強くなった。甲子園も生徒が成長できる場。いっぱい学んできたい」と語った。=栃木県安藤嘉浩

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