第112回家を追われ、級友はバラバラ 戦時下の共通テストに挑む受験生たちは

有料記事ウクライナ情勢

リビウ=丹内敦子
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 戦時下のウクライナにも受験生がいる。7~8月には、日本の大学入学共通テストのような全国共通の試験が行われる予定だ。彼らはどのように勉強を続けているのだろうか。激戦地の東部ドネツク州や、ロシア軍が徹底的に破壊した南東部マリウポリを脱出し、避難生活を送りながら勉強を続ける受験生に聞いた。

 2月24日午前5時、ドネツク州クラマトルスクの高校生ダニロ・ボフチェンコさん(17)は爆発音を聞いた。

 「これで終わりだ」。ロシア軍の大規模侵攻が始まり、自宅を離れなければならなくなると考えた。

 自宅は親ロシア派勢力が自称する「ドネツク人民共和国」の近くにあり、2014年に武力衝突が始まってからずっと親ロ派の占領地域を見てきた。ロシア軍侵攻の可能性が取りざたされるなか、ボフチェンコさんは「侵攻が始まる数日前から強いストレスを感じていた」と話す。

 4月初旬、家族とともに避難列車に乗って西部フメリニツキーにたどり着いた。今は知人のさらに知人の家に住まわせてもらっている。

 受験勉強は、どうやって続けているのだろうか。

 自宅を離れる際、教科書や本…

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