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消えない娘のおしりのあざ 小児の「がんゲノム検査」への期待と課題

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熊井洋美 後藤一也
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 がん細胞のゲノム(遺伝情報)を調べて治療薬を探す「がん遺伝子パネル検査」が始まって3年。小児がん患者でも同検査で薬が見つかり、治療が良い方向に進むなど一定の効果が出ている。一方で、薬が見つかっても成人しか使えないといった現状があり、実際に治療が進む患者はまだ多くない。小児向けのパネル検査の開発などの課題も残されている。(熊井洋美 後藤一也)

 北海道に住む女性(38)の次女(7)は生後3カ月の時、右のおしりにあざができた。レーザー治療で様子を見たが、3歳になると枝豆ぐらいの小さなできものができ、それはどんどん大きくなって1カ月でピンポン球ほどの大きさになった。

 2018年秋、北海道大学病院で手術をして、できものを取った。「乳児型線維肉腫」というがんの疑いと診断された。悪性度は高くないが、まれに転移することはある。女性は「がん」という言葉が頭に残った。次女はまだ3歳。「こんなに小さいのに死んじゃうの?」と、その場で泣いてしまった。抗がん剤治療をしたが良くならなかった。

手術でおしりがえぐれる可能性も

 19年春、再び手術することになったが、おしりがえぐれる可能性があるという。ちょうどその頃、新薬が出るという情報を知り、手術をせず、新薬を待つことにした。

 新薬は「NTRK」という遺…

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