新型コロナウイルスの「第7波」で、患者が発熱外来に殺到し、一部で受けきれなくなっている。政府は受診する人の数を抑えようと、外来に来た人に検査キットを配り、自主検査を促す対策を打ち出したが、効果は未知数だ。現場からは、さらに手立てを講じるべきだとの声が上がっている。
新型コロナの新規感染者数が1日3万人超に上った東京都内では、発熱の外来患者らに対応する「診療・検査医療機関」がパンク状態だ。現場の医師からは、希望者が受けられない「検査難民」が多数発生していると危惧する声が上がる。
「診断が遅れ、入院が後手後手になる患者も出てしまうのでは」。院長の桑満おさむさん(60)がそう語る「五本木クリニック」(東京都目黒区)は今月19日から検査数を倍増させ、予約受け付けも有症状者に限ったが、それでも希望を受けきれない状況が続く。いらだった希望者に電話口で怒鳴られることもあり、「スタッフは疲労している」という。
記事の後半では、なぜ発熱外来が混み合うのか、政府の新しい対策に実効性はあるのか、考えていきます。
混雑わかるシステム「今から構築難しい」
都内の感染者数は全国最多で…

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