辰巳国際水泳場はアイスリンクに改修へ、東京五輪後に残るチグハグさ

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小林太一、笠原真、釆沢嘉高
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 東京五輪パラリンピック開催が決まった2013年以降、しきりと語られたのが「レガシー」という言葉だ。スポーツにとどまらず、語学、情報技術多文化共生など幅広い分野で進展の起爆剤となり、継承されていく効果が期待された大会でもあった。その発信元となるはずの競技会場は東京に何を残しただろう。

家の近くで五輪、でも結果は新聞で

 「五輪の雰囲気ったってねえ、中の様子が分からないから」。今月、東京都世田谷区の広場を夫と散歩していた近くの女性(78)は戸惑い気味に1年前を振り返った。隣の「馬事公苑」は馬術の競技会場だったが、大会に向けた改修工事のため、16年末から出入りは関係者のみ。緑豊かな都市計画公園でもあり、以前は住民の憩いの場だった。女性も散歩道にしていたといい、「家の近くで五輪があるなんてめったにない。見たかった」。大会結果は新聞で知るだけだったという。

 馬事公苑は1964年の前回五輪に続いて会場になった。所有する日本中央競馬会(JRA)は約316億円をかけてメインアリーナや馬320頭が入る8棟の厩舎(きゅうしゃ)の改修などをした。コロナ禍で大会がほぼ無観客開催となり、大会前後も含め出入りした延べ1822人のJRA職員と選手・関係者以外は会場で大会を体感できなかった。関連した工事は今も続いており、再開する来秋、やっと五輪会場が一般に開かれる。

赤字補う公金投入「都の責務だ」

 無観客開催と徹底した感染防止策により、東京大会は、市民にとって競技会場がとりわけ縁遠い大会となった。今後の維持が課題となりそうな施設もある。

 その建物の屋上では、湿っぽ…

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