決勝初進出の生駒エース北村君、三回から「0」刻む「絶対に勝つ」

篠原大輔
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 26日、高校野球奈良大会準決勝、智弁学園5―7生駒

 佐藤薬品スタジアムの真ん中で、生駒のエース北村晄太郎(こうたろう)(3年)は叫んだ。最後の打者は得意のスライダーで空振り三振。春の県予選3回戦に続いて智弁学園を下し、初の決勝進出。応援席はお祭り騒ぎだ。

 「よく辛抱してくれた。三回の守りをゼロで終わったのが大きかった」。生駒出身の北野定雄監督が流れる汗をぬぐいながら言った。準決勝第1試合は天理が高田商相手に一回から1、4、1、1と得点。生駒も智弁学園に一回から1、4と得点され、北野監督は「このままいけば同じことになる」と懸念した。

 しかし北村は「立ち上がりが悪くてチームに迷惑をかけた」と反省、三回から必死で右腕を振った。直球とスライダー、カーブを投げ込み、「0」を並べた。

 打っては好調の1番飯田智規(3年)が一、三、五、七回の先頭となる好循環。一、三、七回は安打で出塁し、得点につなげた。

 もともと、この日の先発は背番号10の丹羽朝飛(にわあさひ)(3年)だった。だが前日、丹羽の家族が新型コロナウイルス陽性と発覚し、大事をとって欠場。北村が中1日で先発した。

 昨秋の新チーム発足時、エースは丹羽だった。ただ北野監督は外野手だった北村の投手適性を見抜いていた。北村が監督と相談しながらフォームを固めると、スライダーのキレが一気に増し、直球も格段に伸びた。そして5月4日、県予選3回戦で北村―丹羽のリレーで智弁学園に勝った。

 28日の決勝に丹羽が戻れるかどうかは分からない。北村は言う。「僕がいくなら、気持ちで投げる。ここで浮かれず、春に負けた天理に勝たないと甲子園はない。絶対に勝ちます」(篠原大輔)