歓喜のマウンドで、1人倒れた聖光学院エース 優勝後に明かした本音

西堀岳路
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 (27日、高校野球福島大会 聖光学院6―3光南)

 優勝が決まると、一塁側ベンチや内外野から、聖光学院の選手たちがマウンドに駆け寄り人垣ができた。そのなかで、先発・完投したエース佐山未来(3年)がふらっと尻餅をつくように倒れかけて、仲間たちに抱きとめられた。

 光南が春以降、マウンドとの距離を半分に詰めて打撃練習するなど、各チームが対策に努めるほどの存在の佐山。だが実は、春に右足を痛めたのを端緒に「心と体が一致しない」「思うように投げられない」という苦しみを抱えていた。

 福島大会では、気迫を込めても体が無意識にセーブして、もどかしい気持ちにさいなまれた。「ようやくリミッターが外れた」と感じられたのは、準決勝前日のこと。「ふっと、ブルペンで気持ちよく投げることが出来たんです」

 決勝戦直前のストレッチでも右足に違和感を感じたが、「投げている時は感じなかった」。雨で中断中も気を抜かず、「気を引き締めて」試合再開に臨んだ。

 毎回のように走者を背負い、試合後は「苦しかったです」と明かした。「(倒れそうになったのは)終わったと思ったら、張ってた気持ちが緩んで、急に力が抜けて気が遠くなってしまったんです」(西堀岳路)