聖光学院・安田君、優勝決める本塁打 昨夏敗れた先輩への「恩返し」

滝口信之
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 (27日、高校野球福島大会 聖光学院6―3光南)

 3年ぶりの夏の甲子園出場に導いたのは、3番打者の一振りだった。

 同点で迎えた五回1死一、三塁。聖光学院の安田淳平(3年)が打席へ。「一番バットを振ってきたプライドがある。臆せずに振る」。相手エース4球目。高めに浮いたチェンジアップを振り抜く。打球は弧を描き、右翼スタンドへ。打球を確認すると、右腕を高々と上げた。

 昨夏、史上最長タイの14大会連続の夏の甲子園出場を目指したが、準々決勝で光南に敗れた。「歴代最強」と称された先輩たちがグラウンドにうずくまる姿を、安田はスタンドで見守った。「夏の大会で負ける残酷さを知った」

 昨秋、引退した先輩たちは練習でバッティング投手を務めるなど、手を貸してくれた。安田は主将だった坂本寅泰さんから「集中してボールを見てたたけ」とアドバイスを受けた。

 安田らの代は「力がない代」と言われたが、昨秋と今春の県大会を制し、東北王者にもなった。今大会も準決勝までの5試合で3試合をコールド勝ち。安田も準決勝まで打率4割超と好調を維持していた。

 この日、安田は七回にも適時三塁打を放ち、計4打点。斎藤智也監督は「3点目をどっちが先に取るかが焦点だった。あの本塁打は大きかった」とたたえた。

 安田は本塁打について、「(球種は)よく覚えていない」と話し、「坂本さんの教え通り、来た球にしっかり反応できた。恩返しできたかな」と笑顔。「執念に磨きを掛け、日本一の高みを目指したい」(滝口信之)