相次ぐ果実盗「まさかスモモまで…」 防犯対策補助、県の受付開始

池田拓哉
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 山梨県内で、再び果実盗被害が相次いでいる。6月には桃の大量盗難が続発したが、7月に入ってからは旬を迎えたスモモやブドウも狙われている。県は防犯対策への補助金支給の受け付けを始め、県警や地元消防団は引き続き警戒を強めている。

 南アルプス市の80代男性が所有する畑では18日から22日にかけて、2本の木から約600個のスモモが盗まれた。南アルプス署によると、「貴陽(きよう)」という高級品種で被害額は約42万円に上った。

 市内ではサクランボやブドウの盗難が毎年のように発生しているが、市農政課の担当者は「スモモの被害は聞いたことがない」と話す。市内でスモモ園を営む男性(69)は「スモモの敵は鳥だけと思っていたが、まさか人間にも注意しないといけないとは……」と嘆く。

 笛吹市内ではブドウの「巨峰」約200房が盗まれた。笛吹署によると、23~24日の犯行とみられ、被害額は約16万円。山梨市内の桃畑では、12~24日にかけて「なつっこ」という品種が約1千個(被害額約50万円)盗まれた。日下部署が25日に発表した。

 県警の発表によると、6月には笛吹、山梨両市で収穫前の桃が約1万4千個以上、盗まれた。相次ぐ被害を受けて、県は防犯パトロールを警備会社に委託する費用の全額補助や、防犯カメラやセンサーライトなど防犯機器の購入費用の半額補助を6月末に決定。今月22日から申請の受け付けを始めた。

 県農村振興課によると、27日時点で補助金申請はまだないが、果実盗の被害地域を中心に、約100件の相談が各地の農務事務所などに寄せられている。「防犯機器は何台まで購入補助を受けられるのか」といった相談も多く、県は「一つの圃場(ほじょう)に1、2台程度」と回答しているという。

 費用対効果を疑問視して防犯対策の実施を迷う農家も多いが、向井孝彦課長は「補助制度を積極的に活用して欲しい」と呼びかけている。(池田拓哉)