歌舞伎ナウシカ、スリムで映画版寄り 骨折・コロナめげずに再演を

有料記事

小原篤
[PR]

コラム「シネマ三面鏡」

 本来なら29日に千秋楽を迎えるはずだった歌舞伎座七月大歌舞伎の第3部「風の谷のナウシカ 上の巻 ―白き魔女の戦記―」は、舞台関係者の新型コロナウイルス感染のため18日の公演を最後に打ち切りとなってしまったが、1984年の映画版に近づけた構成は娯楽性も歌舞伎らしさもアップし、2019年の初演版よりもこちらが決定版になるのではと思わせた。

 監督の宮崎駿が映画公開の10年後に完結させた長大な原作マンガ。その結末までを描く「完全上演」が初演版の売りだった。昼夜通しで計5時間半余という長さは仕方ないとしても、原作の最大の美点である重く苦い結末を、祝祭感あふれる明るいムードに変えてしまったのは納得できなかった。

 この度の改訂版は、初演版の前半を独立させた上で幾つかの場面を大胆にカット。「魔女」と恐れられるが主人公ナウシカに共感を抱きもする皇女クシャナの情のドラマを強化した。クシャナは初演版でも実に輝いていたから、正しい選択だ。

 一番の盛り上がりは、ナウシ…

この記事は有料記事です。残り344文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(秋トクキャンペーン中)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません。

【10/18まで】有料記事読み放題のスタンダードコースが今なら2カ月間無料!