戦後とは何だろうか 原点・争点・課題 三つの視点で考える

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記者解説 編集委員・三浦俊章

 この夏、日本は戦後77年を迎える。明治維新から終戦までが77年だから、1945年を境として戦前史と戦後史は同じ長さとなった。

 幕末から明治を生きた福沢諭吉は、封建の世と文明開化の時代にまたがる経験を「一身にして二生を経る」と語った。その論法にならえば、近代日本も「二生」を経たと言ってよい。

 西洋列強に対抗して近代化を成し遂げた帝国日本だったが、無謀な戦争に突入して破滅した。このようにくっきりとしたイメージで語られる戦前と違って、戦後は、いまだ終わらぬ時代であり、対象化が難しい。

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 私は戦後60年、70年とい…

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