被爆地訪問の基金創設を首相表明へ 核軍縮の賢人会議は11月開催
岸田文雄首相は8月1日に米ニューヨークで開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議で、日本の首相として初めて行う演説で、戦争被爆の実態を知ってもらうため、新たに基金を創設することを表明する方向で調整に入った。海外から被爆地の広島と長崎に訪問してもらうことなどを想定している。
広島選出の首相は、唯一の戦争被爆国として被爆の実相を世界に伝えることを重視。「想像だけでなく、実際に足を運んでもらわないと分からないこともある」と周囲に語っており、今回の演説でも被爆地への訪問を呼びかける。
首相は、核保有国と非保有国を仲介する「橋渡し役」をアピールするとともに、核保有国に対し、核弾頭数など核戦力の「透明性」を求める。とりわけ、米中二国間の核軍縮・軍備管理に関する対話の後押しなどを訴える見通しだ。
さらに11月下旬には各国の…