李鍾根さん死去、93歳 広島で被爆した在日韓国人2世

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 在日韓国人2世で、韓国原爆被害者対策特別委員会委員長の李鍾根(イジョングン)さんが30日、盲腸がんのため広島市内の自宅で死去した。93歳だった。葬儀は家族葬で営む。喪主は長女森田静香さん。

 16歳の時に被爆。長年、被爆体験や本名を明かしていなかったが、2012年、被爆者が体験を語る世界一周の旅に参加したことを機に、本名を初めて名乗り、被爆体験を語るようになった。広島平和記念資料館の被爆体験証言者も務めた。昨年、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領(当時)から国家勲章「国民褒章」を受章した。

 李さんは今年6月13日、オーストリア・ウィーンで開かれる核兵器禁止条約の第1回締約国会議を前に、現地入りするNGO関係者らとオンラインで面会し、エールを送っていた。 李さんは16歳当時の被爆体験を「本当に熱くて熱くて、熱線の下で狂いまわった」と涙ながらに回想した。

 2012年の世界一周の旅ではウクライナも訪れた李さん。ウクライナ危機に対し、「なぜ今も戦争が起きているのか。地球上に核というものが絶対にあってはならない。(ウィーンに行く)みなさんと一緒に、核兵器廃絶を語り続けたい」と話していた。

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