デモ数万人「無期限で座り込む」 イラク議会を再び占拠、60人けが

バグダッド=武石英史郎
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 中東イラクの首都バグダッドで30日、デモ隊が議会に乱入し、議場内で座り込みを始めた。地元メディアは保健当局の話として、少なくとも60人が負傷したと伝えた。デモ隊は議会による次期首相選びの動きに反発しており、議場を占拠するのは、27日に次いで2度目。

 30日のデモ隊は数万人規模と報じられており、治安当局の警戒線を突破し、コンクリート壁を倒すなどして侵入した。治安部隊は流血の事態を避けるため、銃器の使用を自制しており、排除は困難な状態だ。デモ隊は前回、1時間ほどで撤収したが、今回は「無期限で座り込みを続ける」としている。

 地元テレビの映像では、デモ隊は議場内の議員の席を埋め尽くし、スマホで写真をとったり、国旗を振って踊ったりしている。床に寝そべっている人もいる。

 デモを始めたのは、イスラム教シーア派の政治指導者が率いるサドル師派。反米でイランとも距離を置く。昨年10月の総選挙で第1党となったものの、連立交渉に行き詰まり、6月に73人の所属議員が一斉辞職した。繰り上げ当選で多数派となった親イラン派の政党連合が首相候補を決めたことに反発して、一連の実力行使に出ている。(バグダッド=武石英史郎)