「無期雇用への転換を」 阪大の非常勤講師、地位確認を求めて提訴

松浦祥子
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 大阪大学で5年超にわたって英語の非常勤講師として働いてきた2人が、労働契約法が定める「5年ルール」に沿って無期雇用への切り替えを求める権利があるとして、大学側に地位確認などを求める訴訟を31日、大阪地裁に起こした。

 訴状によると、原告は2004年と07年から業務委託という形態で、阪大で英語の授業を担当してきた。だが、文部科学省の事務連絡で「直接雇用をしていない者に実質的に授業を担当させるのは不適切」との指摘があり、阪大は今年4月、2人を有期の直接雇用に変更した。仕事内容に変更はなく、原告側は「以前から直接雇用の状態だったと言える」と訴える。

 13年4月改正の労働契約法で、通算5年を超える有期雇用の労働者は雇い主に対し、定年まで働ける無期雇用への切り替えを要求できるようになった。原告側は、業務委託の期間が通算5年を超えており無期雇用を要求できると主張。また、直接雇用に変更された際に賃金が減額されたとして、差額分の支払いも求める。原告の1人は提訴後の記者会見で、「昨年度まで直接雇用でなかったと知り、不当な取り扱いだと感じた」と述べた。

 阪大は「訴状が届いていないためコメントを差し控える」としている。(松浦祥子)

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    澤路毅彦
    (朝日新聞編集委員=労働)
    2022年9月1日18時15分 投稿
    【解説】

     労働契約法の「5年ルール」ができたときに、大学関係では2つの動きがありました。一つが、議員立法で研究者を特例とした「10年ルール」の創設です。これは、今まさに2023年問題として、各地で問題になっています。  もう一つが、この記事にある

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