「ベトナムの赤ひげ先生」無報酬診療、服部匡志さんにマグサイサイ賞
バンコク=翁長忠雄
アジア地域で平和や社会の発展に尽くした個人や団体をたたえ、「アジアのノーベル賞」といわれる「マグサイサイ賞」の今年の受賞者に眼科医の服部匡志さんが選ばれた。フィリピンの同賞財団が31日、服部さんら4人に授与すると発表した。
服部さんは大阪府出身。2001年からベトナムで無報酬の眼科診療を続けてきた。「ベトナムの赤ひげ先生」とも呼ばれている。
同財団によると、服部さんはベトナムを毎月のように訪れ、白内障の治療などを無償で行ってきた。私財を投じて医療機器を寄付した。地元の30人以上の医師の指導にも尽くし、服部さんとそのチームはこれまでに2万人以上を診療したという。
同財団は、フィリピンの故マグサイサイ大統領を記念して1957年に設立された。これまで日本人では国連難民高等弁務官だった緒方貞子氏やアフガニスタンで人道支援に取り組んだ中村哲医師らが受賞している。(バンコク=翁長忠雄)
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