子どもに「勝ち負け」は必要? 勝利至上主義に陥らないために

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聞き手・中島鉄郎 聞き手・笠井正基
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 行き過ぎた勝利至上主義を理由に、小学生のスポーツ全国大会の一つが廃止となった。育成や指導、保護者はどうあるべきなのか。そもそも、子どもは勝たないといけないのだろうか。

13歳で学んだ「始まりの負け」 金メダリスト谷亮子さん

 柔道の小学生の全国大会が廃止されると聞き、率直に寂しい気持ちでした。小学生の私にとっては憧れの場で、全国大会に出場したときのことは鮮明に覚えています。その年齢の、その時期だけの貴重な経験で、成長につながるものを得たからです。

 「行き過ぎた勝利至上主義」が散見されるというのが廃止の理由に挙げられました。今後は、勝敗を決めないイベントの開催などが検討されると聞いています。今年5月の大会では、全て廃止にするのではなく、団体戦は残され、開催されました。

 大切なのは、子どもたち自身が一生懸命努力をし、自ら目標を持つことです。それを勝利至上主義とは呼ばないと思います。

「スポーツの主は、子どもたちや選手」と話す谷亮子さん。記事後半では、スポーツドクターの齋田良知さんが、生涯にわたってスポーツを楽しめるような素地のつくり方について、臨床心理士の藤後悦子さんは、指導者や親の過度な指導や期待が子どもに与える悪影響を語ります。

 周囲が、子どもたちに対し…

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    蟹江憲史
    (慶應義塾大学大学院教授)
    2022年8月2日22時30分 投稿
    【視点】

     スポーツである以上「勝ち負け」は必要でしょう。ただ、全国大会は小中学生のレベルでは必要ないと考えます。その一つの理由は、スポーツそのものというよりも、社会構造にあります。  今アメリカで起きている問題の一つは、スポーツでも親の収入に

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    常見陽平
    (千葉商科大学准教授・働き方評論家)
    2022年8月2日17時12分 投稿
    【視点】

    ■勝利至上主義に陥らないために 義務教育にプロレスを 常見陽平(働き方評論家)  尾崎豊は「僕が僕であるために」という曲で「僕が僕であるために 勝ち続けなきゃならない」と歌いました。ブルハ、尾崎、永ちゃんが教科書なのですけど、この歌詞は当