最低賃金、過去最大の31円引き上げ961円に 急激な物価高を重視

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橋本拓樹
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 厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会は1日夜、最低賃金(時給)を全国加重平均で31円(3・3%)引き上げて961円とする目安をまとめた。物価高による家計の負担が増していることを重視して、過去最大の引き上げ額とした。

 小委員会は、労使の代表と公益委員(学識者)で構成する。引き上げ額の目安は、47都道府県を経済情勢に応じて分けたA~Dのランクごとに示し、今回は30~31円だった。これを踏まえて各都道府県が実際の引き上げ額を決め、10月ごろから適用する流れだ。

 近年は政府の働きかけもあり、最低賃金は年3%程度の引き上げが続いてきた。今年の目安額が、昨年の28円を超えて過去最大となった背景には、急激な物価高がある。

 食品やエネルギーなどが値上がりし、消費者物価指数が上昇。実質賃金を計算する時に用いる「持ち家の帰属家賃を除く総合」の指数は、3カ月連続で前年同月比3%程度の伸びが続く。労働者側の委員は、こうした物価上昇分以上に最低賃金を引き上げるべきだと主張してきた。

 一方、物価高は原材料費などのコスト増という形で企業経営にも打撃を与えている。国内企業物価指数は今年に入り、前年同月比で9%超の伸びが続く。使用者側の委員は、特に下請けの中小企業はコスト増を製品価格に転嫁できていないとして、最低賃金の引き上げを小幅にとどめるべきだと訴えてきた。

 当初は先月25日の会合で引…

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