被告に「救いの手」差し伸べたのは人気ユーチューバー 阿武町誤入金

大藤道矢
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 山口県阿武町による誤入金をめぐる事件で、入金された4630万円の一部を決済代行業者の口座に振り替えたとして電子計算機使用詐欺罪で起訴された住民の無職田口翔被告(24)が1日、保釈された。田口被告は「保釈後は、仕事をして、借り入れたお金を少しずつ返済していこうと思います」とのコメントを出した。

 田口被告の弁護人は同日の会見で、町への返済のための資金を田口被告に貸した「ホワイトナイト」は、人気ユーチューバーのヒカルさんだったと明らかにした。田口被告は今後、ヒカルさんが関係する会社に雇用されて、山口県内で在宅勤務で働けるように手続きをしているという。

 田口被告は6月27日に、町が正式に回収していない約340万円について法務局に弁済供託しており、その際に同額について「東京のホワイトナイトから借り入れた」と弁護人が説明していた。

 田口被告は1日正午ごろ、勾留されていた山口南署を出て、集まった報道陣に一礼して車に乗り込んだ。弁護人は会見で「田口被告はたくさんのカメラに囲まれる状況になったことに驚いていた。これほどの事態になったことを重く受け止めて反省し、仕事をしていきたいと決意を表明していた」と話した。

 事件を起こした動機について「阿武町の職員とのやり取りでストレスがたまったということと、うまくいけばお金を増やすことができるかもしれないという思いがあったと話している」と説明した。

 ヒカルさんは、保釈後に田口被告にインタビューした内容を1日夜に自身のユーチューブチャンネルで公開するとSNSで明らかにしている。「ヒカルチャンネル」の登録者数(1日夕現在)は約477万人。(大藤道矢)