ロシア軍の侵攻から5カ月以上を経て、ようやくウクライナの食料輸出が再開された。世界的な食料危機が深刻化するなか、同国のクブラコウ・インフラ相は声明で「ウクライナとそのパートナーは世界の飢餓を防ぐためのさらなる一歩を踏み出した」と強調した。
輸出を仲介したトルコ国防省などによると、貨物船はシエラレオネ船籍で1日にウクライナのオデーサ港を出港。2日にトルコ・イスタンブール周辺の海域で国連やトルコ、ロシア、ウクライナによる共同査察を受けるという。
ウクライナのインフラ省によると、オデーサの港には他にも侵攻後の黒海封鎖で穀物などを積んだ貨物船16隻が足止めされており、順次出航する予定だという。
ウクライナ侵攻は、穀物価格を高騰させ、世界的な食料危機の懸念を高めてきた。
国連世界食糧計画(WFP)によると、世界で深刻な食料不足に陥っている人々の数は約3億4500万人に上る。紛争や異常気象に、ウクライナ侵攻が拍車をかけた。とりわけ、ロシアとウクライナからの食料輸入が多い中東やアフリカなどへの影響が大きい。
ウクライナは小麦の輸出量が世界5位で、トウモロコシが4位。ゼレンスキー大統領は6月、国内に最大で2500万トンの穀物が滞留していると指摘した。
1日にウクライナを出港した…
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