会いに行けるデザイナー ポップアップショップで服購入し「推し活」

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甲南女子大教授・米澤泉
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 今まで、いろんなデザイナーの服を着てきたし、デザイナー本人にも興味を持ってきた。例えばアツキ・オオニシ、アニエス・ベー、カール・ラガーフェルド。時には憧れもしたが、会いに行こうとは思わなかった。そんな簡単に会える存在ではなかったというのもあるが、その服を着るだけで、十分満足していたからだ。

 しかし、今どきの「デザイナー」とは、会いに行くものであるらしい。フォロワーが何万人もいるようなファッション好きのインスタグラマーが、自分の着たい服をプロデュースし、にわかに「デザイナー」となる。もちろん、モデルも自身が務め、インスタで宣伝する。ある意味究極のリアルクローズであるその服は、基本的にオンラインショップで販売される。

 業界では、D2C(Direct to Consumer)と言われ、作り手がダイレクトに消費者と取引をするD2Cブランドは、コストが削減できることもあり、服が売れない時代の希望の光となっている。その人気に目を付けた百貨店などでは、期間限定でD2Cブランドのリアル店舗(ポップアップショップ)が開かれ、本人も来店する。東京、名古屋、大阪と全国の百貨店を回る人気「デザイナー」も少なくない。

 インスタグラマーの間では…

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