フジロックに戻ってきた祝祭と自由、葛藤… 記者が観たロックの祭典

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定塚遼
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 「フジロックを去年は辞退しました」。今年のフジロックフェスティバルに登場したシンガー・ソングライターの折坂悠太はMCでそう語り出した。そして、葛藤を口にする。「去年と今年の状況の違いについて、色々と考えてみたのですが、わかりません。試行錯誤するしかありません」

 7月29~31日に新潟県湯沢町で開かれたフジロックに、記者も参加した。今年は前夜祭も含め、延べ約6万9千人が参加したという。批判の声が大きかった昨年8月の開催同様に、新型コロナの拡大局面での開催となった。

 昨年と今年の状況に、違いがないわけではない。昨年までのデルタ株は、より感染力の強いオミクロン株へと置き換わり、初日で比較すると、新規感染者数については、今年は昨年の8・5倍になった。一方で、ワクチン接種が進んだこともあり、重症者数は昨年の4分の1以下となった。

 昨年はマスクが義務化された。今年もマスクの着用を基本としながらも、距離があり、会話がなければマスクを外してよい、という形に条件が一部緩和された。アルコールも解禁された一方、大声での発声は禁止された。

 今年開催された米国の「コーチェラ」や英国の「グラストンベリー」などの世界の主要フェスでは、すでにマスクの着用は不要で、歓声にも制限はない。フジロックはそうしたフェスと比べると、コロナ対策による制限が強い形の開催となった。会場では、マスク着用者が多かった一方、歓声は昨年よりは大きかったように感じた。

ジャック・ホワイト、VW、ホールジー・・・ 盛り上がったのは?

感動あり、期待外れもあり。初音ミクの声まで響かせた圧巻のジャック・ホワイトのステージや、ボブ・ディランジョン・レノンへの敬意を示したヴァンパイア・ウィークエンド、ホールジー、WONK、DAWES、Kyoto Jazz Sextetと森山威男、ジャパニーズ・ブレックファスト、アルトゥン・ギュン……。今フェスで観た様々なステージを、音楽担当記者がリポートします。

 地元・苗場にとっては、夏場…

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