ペロシ氏の台湾訪問が持つ意味は 米中、対話の道はしばらく厳しい?

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聞き手・森岡みづほ
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 アジア各国の歴訪を始めた米国のペロシ下院議長(民主党)が、台湾を訪問する見通しになったと報じられています。訪台すれば下院議長としては25年ぶりとなり、中国側の猛反発は必至です。なぜこの時期に米国の下院議長が台湾を訪問するのでしょうか。また、米中関係にはどんな影響があるのでしょうか。東京大学東洋文化研究所の佐橋亮准教授(国際政治)に聞きました。

 ――ペロシ氏とはどんな人物なのでしょうか。

 1991年に中国・天安門広場を訪れ、「民主化のために亡くなった方々へ」という横断幕を掲げてデモをしたことで一躍名が売れました。ただ、ペロシ氏やペロシ氏の事務所は、反中国というよりも親台湾として有名です。

 米議会ではこの数年、技術覇権をめぐる争いや、中国の台頭を警戒する中で、台湾にもっと強力な関与を示すべきだという考えが強まっていました。その中心の一人だったのがペロシ氏です。

ロシアのウクライナ侵攻で高まり

 ――なぜこのタイミングでの訪問なのでしょうか。

 ここ数年、米議会では台湾への関心が高まっていました。それが今年2月のロシアのウクライナ侵攻後、米議会では台湾への関心がさらに急速に高くなりました。台湾への強い支援を急ぐべきだ、中国に対しても牽制(けんせい)の意思をはっきり示すべきだと。ペロシ氏は4月に台湾訪問を計画していましたが、新型コロナウイルスに感染したため、計画は延期になっていました。一方、7月、米議会では中国に対する競争力向上を目指して半導体の生産や研究開発を支援する法案が可決され、大きな仕事が終わりました。11月の米中間選挙に入る前のタイミングで忙しくなる前にアジアを訪問するということです。

中国猛反発の理由

 ――中国はペロシ氏の訪台に猛反発しています。なぜでしょうか。

 もともと中国側に米国の台湾…

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