第2回ママチャリで鍛え50歳で競輪選手に 再起誓った日の悲報、でも前へ

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江戸川夏樹
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 中学生に負けた。

 47歳の時。主婦だった高松美代子さん(60)は、長距離の自転車レースにのめり込んでいた。出る大会は負けなし。でも、その大会は2位だった。真っ先に思った。

 「もっと強くなりたい。私にはまだまだ伸びしろがあるはず」

 競輪を運営する公益財団法人JKAが、女性の競輪選手を募集していると知ったのはその頃だ。そこで悩んだ。

 温泉ざんまいか。競輪選手か。

 2人の娘は成人を迎えた。両親も亡くなり、介護の心配もない。夫とのんびり過ごすのも悪くない。でも、まだその時ではない気がした。

 まずは1年の競輪学校。やってみようか。

 49歳。2011年に入学した。

 全寮制の学校の生活は規則正しい。食堂ではバランスのいい3食が提供される。献立を考え、作る必要がない。午後10時の消灯時にいつも思った。「ここは天国なの」。伸びる白髪の毛染めは許されていないけれど、どうでもいい。何より、自転車にずっと乗っていられるうれしさが胸を包んだ。

 興奮の日々は夫が61歳で急死するまで続く。

ママチャリ爆走 7年で地球一周 気付けば……

 デートで、大阪から奈良まで…

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