甲子園代表4校でコロナ集団感染 当該校の初戦の日程を後ろ倒し

山口裕起
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 朝日新聞社と日本高校野球連盟は2日、主催する第104回全国高校野球選手権大会(6日開幕、阪神甲子園球場)に出場予定の浜田(島根)、帝京五(愛媛)、有田工(佐賀)、九州学院(熊本)の4校について、新型コロナウイルスの集団感染が発生したと発表した。

 大会本部の緊急対策本部が集団感染と判断した。

 4校については回復までの期間をできる限り確保するため、3日の組み合わせ抽選会では、大会第8日(順調に進めば13日)が初戦となるようにくじを引く。

 従来、最も遅く初戦を迎えるのは大会第7日の2回戦に登場する5校だが、この5校を含む3試合を第8日の第1~第3試合にずらし、集団感染と判断された4校はこの3試合のいずれかに組み込まれる。

 代わって初戦に勝ち第8日に2回戦を迎える予定だった8校のうち6校については1日前倒しし、第7日に2回戦を行う。

 4校を含む5校が初戦を迎える前に、6校が2試合目を戦う日程となる。これに伴い3回戦の日程も一部入れ替える。

 過去には第44回大会(1962年)で、一部選手の赤痢の検査結果を待つために大会中に試合日程が変更された例がある。

 浜田、帝京五、有田工、九州学院は3日午後4時から大阪市北区フェスティバルホールである組み合わせ抽選会には出席せず、日本高野連の宝馨会長が代理でくじを引く。その後、45校がくじを引く。

 4校は6日の開会式も欠席する。

 昨夏の第103回大会では宮崎商が初戦を前に、東北学院(宮城)が1回戦を勝った後に新型コロナの影響により辞退した。

 今大会の感染拡大予防ガイドラインでは、チームが新型コロナの集団感染と判断されても、日程の変更により試合出場が見込める場合は、同じ回戦のなかを原則としたうえで日程を変更することはある、と明記した。今回の日程変更はこの指針に沿った措置となる。

 ガイドラインでは選手変更も当該校の試合開始2時間前まで可能としている。

 それでもチームとして出場ができなくなった場合は、代表校の差し替えはしない。

 大会本部は、集団感染と判断されて日程変更の対応を取るのは、「今後の大会日程を考えれば、抽選会までとせざるを得ない」としている。(山口裕起)

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