NY原油、ウクライナ侵攻前の水準に下落 1バレル90ドル台
ニューヨーク=真海喬生
3日の米ニューヨーク商業取引所で、原油価格の指標となる「米国産WTI原油」の先物価格が下落した。終値として、ロシアがウクライナに侵攻する前の2月以来、約6カ月ぶりの安値をつけた。米国の原油やガソリンの在庫が市場予想に反して増え、景気減速懸念が高まり値下がりにつながった。終値は、前日より3・76ドル(3・98%)安い1バレル=90・66ドルだった。
3日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した統計で、原油とガソリンの在庫が増えた。レジャーシーズンで市場は在庫減少を予想していた。
また、有力産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)プラスが3日、増産計画を協議し、9月に前月より日量10万バレル分増量することで合意した。世界の石油需要は1日あたり約1億バレルで、増産幅が小さいことから、価格に大きな影響は出なかった。(ニューヨーク=真海喬生)