「9条は優れている」 戦争劇を書き続ける古川健は気づいた

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聞き手・井上秀樹
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 資料を読み込み、事実の隙間を人物の心理描写で埋めていく。劇作家の古川健は歴史劇をそう紡ぐ。所属する劇団チョコレートケーキで「日本の戦争演劇」を連続上演するのに先立ち、歴史と社会に向き合ってきた思いを語った。

知らない僕らが考えなきゃ

知らない僕らが考えなきゃ

 ――6作連続上演をやると決まった時は、どんなことを考えましたか。

 作業量は半端じゃないだろうけど、(東京)芸術劇場のイーストとウエストを両方使う機会は、そうそうあることじゃないし、作家として10年ちょっと書き続けてきて、まとめて自分の作品をやる機会があってもいいかな。

 ――日本の戦争を描いた最初の作品は、2014年の「〇六〇〇猶二人生存ス」です。脚本を書き始めてしばらくしてからです。

 ハードル高いな、今の僕には手を出せない題材だな、と最初の何年かは思っていて。自分が納得できないし、先行(の戯曲)に名作がいっぱいあるからです。そろそろチャレンジをしてもいいんじゃないか、って思い始めたのがこの時期だったですね。

 ――執筆のきっかけは。14年は安倍政権の影響力が強く、社会の保守化が進んだと記憶しています。

 なにより戦争から時間が経つ…

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