境内からマウンテンバイクで駆け下りろ コースを整備、地域活性化へ
兵庫県養父市大屋町の明延鉱山近くに7月31日、マウンテンバイクを楽しめる施設が開業した。過疎の地域に都市部から人を呼び込みたいという思いも込められている。
施設は2コース。「あけのべパンプトラック」は、波のような起伏を設けた1周70メートルで、子どもを中心とした初心者向けだ。近隣のキャンプ場を利用した家族連れなどに、マウンテンバイクに興味を持ってもらいたいという。
もう一つは「あけのべホーリーライド」。和田神社境内から鳥居までの全長430メートル、高低差約100メートルを下る中級者以上対象のコースになっている。
事業運営は一般社団法人「やぶマウンテンバイカーズサポート」(養父市)など。神戸市で自転車店を経営する村山千春さん(45)が代表を務め、この春から店の客たちと2コースの整備を続けてきた。
その一人、同市東灘区の高校1年生白井璃洋(りょう)さんは、「ホーリーライド」コースについて、「ハイスピードの前半と、ブレーキやテクニックを使う後半、両方あって上級者も楽しめると思います」と薦める。
村山さん自身も愛好家として、自然に恵まれた養父に興味があり、地元の協力でコースを作れたことに感謝している。かつて鉱山で栄えたこの辺りは、今や高齢化が進む過疎地域だ。「外部から訪れる人が増えて、町のにぎわいが戻るよう、微力でも頑張りたい」と話す。
使用料は1人1日500円。PayPay(ペイペイ)によるQRコード決済のみ。各コースの入り口にコードなどを表示した案内板がある。自転車は持ち込みだが、レンタサイクルの導入準備を進めている。(青瀬健)
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