地震防災訓練にドローン活用 山梨県と建設業協会

上林格
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 山梨県の県土整備部と山梨県建設業協会が協力し、ドローンとウェブ会議システムを利用した初めての地震防災訓練が4日、甲府市内であった。リアルな映像をみて現場にいち早く対策を指示できる利点を確認した一方、音声が途切れるなど通信の課題も洗い出された。

 4日早朝、県内に最大震度6強の地震が発生して市内の道路や橋が被災したとの想定のもと、訓練は午前9時すぎから始まった。

 県庁本館7階に設けた災害対策本部のモニター画面には、約8キロ離れた被災想定の現場、2カ所の様子などが映し出された。建設業協会側が、通常は測量に使用するドローンにカメラを搭載して操作した。

 被害状況を県の中北建設事務所の職員が説明した。1カ所は道路に亀裂や段差ができ、もう1カ所は橋と道路の接合部に段差が生じたという。飯野照久部長は、土囊(どのう)を積んだり通行規制したりするようにする応急対策を指示した。「何が起きているかわかりやすいので指示も出しやすい」

 飯野部長は、ドローンの映像とウェブ会議システムを併用することで、災害発生時の的確な対策につながることを期待すると話す。「いまどんな対策ができるのか、何を未然に防げるのか、復旧作業に携わる人たちと同じ映像を見ながら一緒に応急対策を考えることができるのは大きい」

 訓練では、災害対策本部と現場、県建設業協会など4カ所をシステムでつないだ。映像は鮮明だったが、音声は途切れ途切れになり聞きにくかった。訓練後、すべてのマイクを通信可能な状態にしていたため雑音が入りやすかったのでは、という指摘も。また、ウェブ会議に不慣れなため会話が重なることもあった。飯野部長は「様々な環境を想定した訓練を繰り返し、もしもの時に備えていきたい」と話した。(上林格)