JA、静岡・東部4市町に要望書 未曽有の「農業危機」に支援を

南島信也
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 静岡県東部20市町を管内とするJAふじ伊豆が、行政への働きかけを強めている。異常気象による自然災害が相次ぎ、ウクライナ情勢やコロナ禍の影響で肥料、飼料、燃料、資材の価格が高騰するなど、農家はかつてないほどの苦境に追い込まれている。今年4月に発足した全国屈指の巨大JAは、行政との関係強化で未曽有の「農業危機」を乗り切ろうとしている。

 4日、同JAの鈴木正三組合長が沼津市役所を訪ね、頼重秀一市長に農業行政に対する要望書を提出した。3日は裾野市長泉町、4日は清水町にも提出した。この2市2町とは、農業のセーフティーネットに関する包括連携協定を結んだばかりだ。

 鈴木組合長は「JA単独では対応が難しいうえ、行政と手を携えてやっていく方が効果的で、地域振興にもつながると考えた」と支援を求めた。頼重市長は「農業従事者のリスクを軽減することで、農業が持続可能になり、農業の将来に展望が持てるようになる。JAと複数の市町の広域的な連携が極めて重要だ」と応じ、JAと広域行政の関係構築によるスケールメリットを強調した。

 提出された要望書は、同JAが作物ごとの生産者組合と意見交換し、現場の声をきめ細かく吸い上げてまとめたものだ。地域ごとの喫緊の課題の解決や将来に向けた取り組みなどのために、行政にサポートを求める内容になっている。

 市町ごとに特徴があり、西浦みかん(沼津市)、あしたか山麓(さんろく)裾野そば(裾野市)など特産品の生産を維持するために必要なことや、地域の実情に即した要請が具体的に記されている。(南島信也)