黒人女性死亡で元警察官らを起訴 BLM運動の象徴的犠牲者

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ニューヨーク=中井大助
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 2020年3月に米ケンタッキー州ルイビル市で黒人女性(当時26)が警察官に撃たれて死亡した事件をめぐり、米司法省は4日、ルイビル市の元警察官ら4人を連邦法違反で起訴するなどした、と発表した。女性の自宅の捜索令状を取得するため、虚偽の文書を作成するなどして公民権を侵害し、死亡につながったとしている。この事件では、発砲した警察官が女性の死亡について刑事責任を問われず、波紋を広げていた。

 死亡したのは、救急救命士のブレオナ・テイラーさん。「ブラック・ライブズ・マター」の運動で象徴的になった犠牲者の一人だ。起訴を発表した4日の会見で、ガーランド司法長官は「ブレオナ・テイラーさんは今日、生きているべきだった」と述べ、虚偽文書の作成が死亡につながったと強調した。

 テイラーさんの母親は地元で会見し、「この日を、(娘の死亡から)874日間待っていた」と述べた。家族の弁護団も「今日は正義に向けた、大きな一歩だった」と声明を発表し、司法省の判断を歓迎した。

 司法省の発表などによると、現職と元職の警察官2人は、捜索令状を得るため、意図的に虚偽の文書を作成。捜索令状を行使する警察官が武装しており、危険な状況が生まれる可能性を認識していたという。また、虚偽文書の作成を隠そうと、捜査官に虚偽の説明もした。別の現職警察官も、虚偽文書作成で共謀したとして訴追された。

 テイラーさんの自宅に踏み込…

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