打ち出した新幹線の「顔」、60両超 ハンマーで生まれる巨大流線形

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神谷毅
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山下工業所 熟練工 鹽見健生さん(32)

 塗装はされておらずアルミ合金の銀色がむき出しだが、その独特な流線形から新幹線の先頭車両だと分かる。

 山下工業所(山口県下松市)で作られていたのは新幹線の「顔」だ。2010年に入社し、職人として60両超を手がけた。若いながら工程を束ねるリーダーを務める。

しおみ・けんせい 1990年、熊本県生まれ。建築関係の仕事をした後、山下工業所に2010年入社。20代の職人とはITスキルでギャップを感じる。「若い人についていけないと、つらいです」

 同社は東海道新幹線を走った0(ゼロ)系から60年近くこの仕事を請け負う。滑らかな立体形は、アルミ板をハンマーでたたいて伸び縮みさせる「打ち出し板金」といわれる技法で可能となる。

 車両の種類によるが、曲線をつける部分が10メートルに達する「顔」もある。職人たちは巨大な構造物の材料である大小の板を、小さなハンマーでたたき、曲げていく。

 ハンマーをまっすぐ下ろしてたたくと、板に残る跡は丸くなる。きれいな丸を打てるまで数年はかかる。入社3年目ごろから、ようやくそれができるようになった。

 どこを、どれくらいたたけば…

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