関西と北陸の「大動脈」が寸断、物流に影響 福井で土砂崩れ相次ぐ

小田健司、佐藤常敬、川辺真改
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 大雨の影響で、福井県では国道8号や北陸自動車道などで土砂崩れが相次いだ。関西と北陸を結ぶ交通・物流の大動脈が断たれた状態が続いており、物流にも影響が出始めている。

 福井県内をはしる北陸道は計6カ所で土砂の流入があり、5日朝に通行止めに。並行する国道8号には迂回(うかい)する車が流れ込み、30~40キロの大渋滞が起きた。国道8号も、越前市敦賀市の間の29・5キロが通行止めになった。

 付近のコンビニエンスストア駐車場は、足止めされた人たちのトラックや自家用車でごった返した。

 大阪市から出張中の会社員、山下敏和さん(36)は5日、宿泊先の福井県鯖江市から帰る予定だった。だが、武生インターで北陸道をおろされ、コンビニで待機していた。「昼には大阪に着く予定だったのに。仕事になりません」

 午前4時に福井県あわら市で段ボール約2トンを積み込んだ愛知県一宮市のトラック運転手、小川剛史さん(46)。敦賀市や滋賀県長浜市に荷を運ぶ途中で通行止めに。「荷物をあわら市に戻しに行かなければいけないかも。会社の指示待ちです」と困惑していた。

 福井県坂井市の男性(42)は休暇をとって、県南部の高浜町で親族と合流する予定だったが、国道8号に入れずにコンビニにたどり着いた。「今日はもう引き返すかな」

 気象庁は5日、福井県南越前町で午前6時10分と同8時50分、敦賀市では同6時20分に記録的短時間大雨情報を発令した。南越前町今庄では午前9時20分までの24時間降水量が405・5ミリを記録。1、3、6、12時間の降水量も含めて観測史上最大となった。

 豪雨に見舞われたのは、関西と北陸を結ぶ道路や鉄道が集まる地域だ。北陸道は武生~敦賀間の上下線が早朝から通行止めに。昼前には不通区間が滋賀県長浜市の木之本インターまで広がり、舞鶴若狭自動車道の敦賀~若狭美浜の上下線も通行止めになった。

 国道8号は越前市~敦賀市の約30キロが通行止めになり、JR北陸線も始発から敦賀~金沢間で運転を見合わせた。

 物流大手の日本通運ヤマト運輸佐川急便西濃運輸福山通運では、福井県や石川県の一部で集配の見合わせや遅延が発生。通行止めが長引けば、ほかの分野でも物流に影響が出る可能性がある。

 中日本高速道路金沢支社によると、北陸道の上下計6カ所で土砂流入があり、復旧作業を進めているが、通行再開のメドは立っていないという。(小田健司、佐藤常敬、川辺真改)