敗れても笑顔の理由…京都国際が思い出した初心、戻って来た甲子園
(6日、第104回全国高校野球選手権大会1回戦 京都国際5-6一関学院)
6日の第3試合で、京都国際は延長戦の末、一関学院(岩手)に敗れた。春の選抜大会は新型コロナウイルスの集団感染で開幕前日に出場を辞退。聖地に戻ってきたが、勝利はかなわなかった。
延長十一回1死二塁。中堅手からのバックホームが一瞬間に合わなかった。二塁走者がかえりサヨナラ負けした。
捕手で主将の辻井心(じん)君(3年)は天を見上げた。頭が真っ白になり、涙があふれたが、自然と笑みがこぼれた。「すごい歓声だった。この舞台に夏、仲間と戻って来られたことがうれしかった」
エースの森下瑠大(りゅうだい)君(3年)が一回に打ち込まれる苦しい展開。だが辻井君と森下君は、ピンチが訪れても、試合に敗れた後も、ずっと笑顔だった。
選抜大会を辞退した3月、練習を取りやめ、選手は自宅に戻った。練習を再開したのは4月1日。全員が顔を合わせると、グラウンドの雰囲気が違った。
小学生のように楽しそうに野…