松井がはぐらかしたイチローとの会話 甲子園で思い出す2人の出会い

有料記事

福角元伸
[PR]

 特徴的な黄色の母校のユニホームだけでなく、紫を基調とした愛工大名電のそれもまた懐かしく感じられた。

 1回戦屈指と言われたこのカード。愛工大名電とは深い縁がある。

 毎年、夏の地方大会前に定期戦を行う。メンバー入りを争う重要な時期。星稜の部員だった私も、なりふりかまわず結果を求めたことを覚えている。

 交流は約40年にわたり続く。

 恩師の山下智茂・元監督(77)に聞くと、この定期戦は愛工大名電がまだ名古屋電気だった時代に始まったという。当時の中村豪監督に「厳しい野球を勉強させてほしい」とお願いしたそうだ。

 私のチームメートだった松井秀喜さんとイチローさんが初めて会ったのもこの定期戦だった。

 1年生のとき、1学年上のイチローさんが星稜のグラウンドにやってきた。

 当時の星稜のエース左腕は140キロ超の速球を投げ、変化球も鋭かった。そんな好投手がイチローさんに複数の安打を打たれた。

 「鈴木を見たか? 打席のホ…

この記事は有料記事です。残り599文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら