沖縄をエッセーで世界に 池澤夏樹さんら「あまくま琉球」立ち上げへ

国吉美香
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 世界文学全集の編集や芥川賞選考委員など幅広く活躍してきた作家の池澤夏樹さん(77)が、沖縄を世界に伝えるサイト「あまくま琉球」の立ち上げに乗り出した。8日、地元のエッセイストや編集者らと、制作費の寄付を呼びかけるクラウドファンディング(CF)を始めた。

 サイト名に使う「あまくま」は、沖縄の方言で「あちらこちら」を意味する。「泡盛」「オキナワン・ロック」「沖縄戦」「復帰」といったキーワードをもとに、文化や歴史、自然や産業、島々など多様な姿を、沖縄内外の100人以上の筆者がエッセーでつづるのが特徴だ。

 池澤さんらは同様の本を30年前「沖縄いろいろ事典」として出版。その後も数度、内容を更新した書籍などを世に送り出してきた。こうした蓄積をいかす形で、末永く世界中の誰もがアクセスできるサイトを残したいと準備を進める。

 寄付金は翻訳や編集、著作権使用などにあてる。720万円で300項目の掲載を目標とする。沖縄で10年ほど暮らしたことがある池澤さんは「通り一遍の説明ではなく、それぞれが生活や体験に基づいて書いたエッセーで、伝えたいという気持ちにあふれている。大変魅力的な内容をぜひネットで公開したい」「沖縄は『戦略的な拠点』というものに押し込められることもあるが、元々持っている強い力は文化的なもの。広く深く沖縄を知ってほしい」と話す。寄付の受け付けは9月30日まで。詳細は、専用サイト(https://readyfor.jp/projects/amakuma別ウインドウで開きます)へ。(国吉美香)