地球の歩き方×「ムー」はなぜヒット? ムー編集長に秘密を聞いた

石平道典
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 海外旅行ガイドブックの定番「地球の歩き方」。かたや真偽不明のあやしい話が満載な月刊誌「ムー」。一見接点がなさそうな両者がコラボした「地球の歩き方 ムー 異世界(パラレルワールド)の歩き方」が売れている。異色のコラボはなぜ実現し、成功したのか。ムー編集長の三上丈晴(たけはる)さん(53)に聞いた。

 ともに1979年創刊のロングセラーブランド。今年2月に「地球の歩き方 ムー」を刊行すると、売り切れ店が続出するなど話題を呼び、現在12万部超のヒットとなっている。

 エジプトや南米のピラミッド、モアイ像で有名なイースター島といった観光スポットの歴史や行き方は、通常の旅行ガイドと同じように詳しく解説されている。ガイドに載るスポットは、「謎」多きところを選定。さらにそれに加え、「ピラミッドは日本で発明され世界に広まった?」「モアイ像はムー大陸の遺産なのか!」など、世界の不可思議な謎に迫ったムーならではのコラムを随所に掲載している。

 三上さんは「例えば、エジプトのピラミッドはどうやって造られたのか、何のために建設されたのかなど分かっていません。世界には不思議なことが多い。それを自分の目で見たいから、旅に出る。『地球の歩き方 ムー』は、知らない世界を旅する動機付けとなるガイドブックです」と話す。

 ムーはもともと、学習研究社(現・学研ホールディングス)が創刊した雑誌。このコラボは地球の歩き方がダイヤモンド社から学研グループに事業譲渡されたのがきっかけ。学研グループが新たに設立した株式会社地球の歩き方の社長に、ムーの元編集部員が就いたことから、話が進んでいったという。

 「『混ぜるな危険』なコラボですが、全く違うものを組み合わせるから存在が際立ったのでしょう。遠いものを結びつけて、世の中にないものを作ることを考えました」

 三上さんは、ここまで売れるとは思っていなかったという。一方で、こうも語った。

 「地球の歩き方も、ムーも、世界を知りたいという思いに応える点で同じです。読み物として面白いと思います。ほんの少しの好奇心から『旅』は始まるのですから」(石平道典)