「コープさん」を知っていますか? 神戸で101年 強さの秘密は

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栗林史子
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 あなたは「コープさん」を知っていますか?

 ご存じだというあなたは、神戸市など阪神間で暮らした経験があるのでは。

 コープさん――。それは人の名前ではなく、神戸市を拠点に食料品宅配やスーパーを展開する日本最古の消費生活協同組合「コープこうべ」のことです。地元では古くから「コープさん」として親しまれています。

 兵庫県大阪府北部に146店舗を構え、全国の生協の中ではトップの店舗数を誇っています。1960年代、同じく神戸にルーツがあるダイエーと出店を競う様は「神戸流通戦争」とも形容されました。

 ただ、「組合」を理解して利用している人は減っているようです。神戸市の30代女性は、近所のコープこうべ店舗を週1回は利用し、組合員証も持っていますが、「買い物では使うけど、よくわからん存在」といいます。「営利企業ではないのはわかるんだけど……」とも。

 1921年に誕生し、今年6月に創立101周年を迎えたコープさん。他の地域ではあまり見かけない生協が、神戸では、なぜここまで浸透しているのでしょうか。その強さの理由に迫りました。

ご近所さんの献立も丸わかり 飛躍もたらした協同購入

 今年3月のある朝、兵庫県宝塚市マンションの駐車場で、住人の女性たちが「ワクチンもう打った?」「結構熱が出たのよ」とおしゃべりに花を咲かせていた。そこに「地域担当」と呼ばれるコープこうべの配達員、西台祐太さん(25)が「おはようございまーす」とトラックを運転して現れた。

 西台さんは手際よく、商品の入った袋を1人ずつに手渡していく。女性たちは「これ前も頼んでおいしかったからね」「今週は孫が来るから」などと話しながら、商品を受け取り、来週分の注文書を西台さんに手渡す。

 これは、隣近所の3人以上で1グループを作り、週1回の商品配達を共同で待つ「協同購入」と呼ばれる仕組みだ。

 コープこうべの強さの秘密はここにある。

 コープにとって、協同購入の…

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