「怒り」の裏で「悲願」へ布石か ペロシ氏訪台、時計の針進める中国

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北京=高田正幸、冨名腰隆
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 ペロシ米下院議長の訪問を思いとどまるよう発してきた再三の警告を破られた格好の中国は、「激怒」のポーズを示しつつ着々と布石を打つ構えだ。

 中国軍の軍事演習で、台湾海峡をめぐる力の均衡は破れつつある。1995~96年以来の「台湾海峡危機」再来を予感させる。

 6日、中国軍が公表した写真には、艦船の甲板で兵士が双眼鏡をのぞく先に台湾の軍艦と台湾本島とみられる海岸線が写っていた。台湾メディアは、写っているのは台湾東部・花蓮の電力プラントだと伝えた。

 中国紙・環球時報はこの写真と衛星データを根拠に、台湾が主張する領海に中国軍艦が入ったと報道。台湾国防部(国防省)は環球時報の報道は「偽情報だ」と打ち消しを図った。

 台湾国防部(国防省)によると、中国軍は4~7日の演習で、台湾海峡の中央に設けられた暗黙の休戦ライン「中間線」も100回以上、越えた。中国の国防大学教授の孟祥青少将は、国営中央テレビで「いわゆる『中間線』を徹底的に打ち破った」と語った。

 5日、中国外務省が今回の事態を受けて打ち出した8項目の対米報復措置には、米中両軍の実務者協議や海上安全協議の枠組みの停止も盛り込まれた。

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