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日本→海外へ独自変異のデルタ株が流出か 東京五輪・パラの時期

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野口憲太
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 東京オリンピックパラリンピックが開催された2021年の夏に、日本で流行する新型コロナウイルスが、その後、少なくとも20の国や地域に流出していたことが、東京大学医科学研究所などの研究チームの分析でわかった。

 五輪は21年7月23日~8月8日、パラリンピックは8月24日~9月5日に開催された。論文によると、大会組織委の資料から計863人の選手や大会関係者が新型コロナに感染した。

 内訳は、会場運営、警備などの業者(コントラクター)が502人で最多。大会関係者が201人だった。選手は41人の陽性が確認された。

 当時、東京都などには3度目の緊急事態宣言が出ていて、デルタ株の一つで、日本で独自に変異した「AY.29」系統が流行していた。そのため、海外でAY.29が見つかれば、国内からの流出が疑われる。

 研究チームが、22年1月10日までに報告された新型コロナのゲノム(全遺伝情報)を分析すると、この系統のウイルスが、海外で118個見つかった。流出先は、米国や英国、カナダドイツ、韓国など、20の国・地域だった。

 118個のウイルスは、ゲノムの細かな違いから、55の独立した株に分けることができた。

 この中には、大会前に日本からハワイへ流出したと思われる株や、沖縄県に駐留する米軍が関係すると思われる株など、大会と無関係のものもあった。

 これらを除いた41株については、「親」にあたるウイルスが東京都、神奈川県など首都圏の国内感染者から採取されていた。そのため、これら41株について論文は、「五輪・パラの参加者に関連する可能性が残っている」としている。

 AY.29は21年冬以降…

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