京都新聞HDの違法報酬返還訴訟はじまる 元相談役側は争う姿勢

徳永猛城
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 京都新聞社の持ち株会社「京都新聞ホールディングス」(HD、京都市中京区)と子会社2社が、相談役としての業務をほとんどしていなかったなどとして、大株主の元相談役に約5億1千万円の返還を求めた訴訟の第1回口頭弁論が10日、京都地裁であった。元相談役側は請求の棄却を求め、争う姿勢を示した。

 元相談役への報酬を巡っては、HDが設けた第三者委員会が4月、約34年間に支払われた16億円あまりについて、会社法違反にあたるとする報告書を公表。施設管理費として支出されていた約2億6千万円も元相談役の私邸のための支出とみなし、違法と認定した。

 HD側は訴状で、元相談役は業績や人事の報告を自宅で受けるなどしたに過ぎず、助言が取締役会などで協議されたことはなかったと主張。時効によって請求権が消えていない12年5月以降に支出した報酬や施設管理費の返還を求めた。

 元相談役側はHD側に対し、相談役の権限や義務に関する定めや、就任・報酬支払いの手続きなどの説明を求めた。

 閉廷後、元相談役の代理人弁護士は取材に応じ、元相談役はHDが調査報告書を公表したことなどに「憤慨、反発」し、名誉回復を願っていると説明。「元相談役が報酬を要求したり、圧力をかけたりしたことは全くない。法的に争っていきたい」と語った。(徳永猛城)