【そもそも解説】トランプ氏に異例の家宅捜索 FBI捜査の行方は?

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ワシントン=高野遼
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 米連邦捜査局(FBI)が8日、トランプ前大統領のフロリダ州にある自宅「マール・ア・ラーゴ」を家宅捜索しました。前大統領に対する強制捜査という極めて異例の事件は、どこに向かうのでしょうか。

――FBIの捜索の目的は何なのでしょうか?

 トランプ氏は昨年1月、大統領を退任してホワイトハウスを去る際、公務に関連する機密文書などの記録を大量に自宅に持ち帰ったことがわかっています。

 米国立公文書記録管理局(NARA)は1月中旬、トランプ氏側と話し合いの末、15箱分の記録を返還させると発表しました。これらの中には、オバマ元大統領からの引き継ぎ文書や、トランプ氏と北朝鮮金正恩(キムジョンウン)総書記との間の通信記録なども含まれていたといいます。

 問題は、この時にすべての書類が返還されなかったことでした。重要な機密文書がまだトランプ氏の自宅に残っているとみて、FBIは今回の捜索に踏み切りました。

「トップシークレット」含む機密文書を押収

――捜索ではなにが見つかったのですか。

 公益性や関心の高さを踏まえ、捜索令状や押収品リストが開示されました。異例の手続きです。これによって、11組の機密文書が押収されたことが判明しました。

 押収品リストは33点に及び、機密文書を含む20箱以上の証拠品が含まれています。11組の機密文書のうち、5組は「最高機密」、ほかは「機密」などと記載されています。

 ただ、機密文書の具体的な内容までは記載されておらず、詳細は不明です。一部には「仏大統領についての情報」や「手書きメモ」といった記載もあります。

――捜索の狙いはなんだったのでしょうか。

 捜索令状には、以下の三つの法律に違反する容疑が記載されています。

 ①防衛情報を無許可で保持することなどを禁じるスパイ防止法

 ②公文書の隠匿や破棄などを禁じる法律

 ③捜査妨害のための文書隠匿などを禁じる法律

 特に注目されるのが、①のスパイ防止法です。令状には、捜索にあたって押収するべき品目として「国家防衛や機密情報の保管や送信などに関わる情報」とも明示されていました。FBIが国防機密に関する文書にとりわけ関心を持っていたことが推察できます。

 米紙ワシントン・ポストは、FBIが核兵器に関連する機密文書を探していたとも報じています。ただ、実際にそうした文書が発見されたかどうかは不明です。

――なぜ今のタイミングで捜索に踏み切ったのですか。

 トランプ氏の公文書をめぐる…

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