「俺の汗、不治の病?」 就活乗り越えた先に…26歳で決めた受診

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熊井洋美
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 「みんなより、汗の量が多いのかな」

 さいたま市の大学職員、高部大問(たかべだいもん)さん(35)が、はっきりとそう自覚したのは、小学2年のころだった。

 汗の出どころは、主に顔と頭から。わきや胸、背中と腰回りといった上半身全体からも、大量に出る。

 大好きなサッカーに明け暮れる毎日。真冬でも1人だけ、ユニホームがびしょぬれになった。

 汗が多いのは、活発によく動く元気な子どもならば、そんなに珍しいことではない。幼少期は深刻に悩む場面に出くわすことはなかった。

 ところが中学2年の夏。美術室で実技テストがあった日、「事件」は起きた。

 通っていた中学校は、当時はどこもそうだったように、冷房設備がなかった。部屋には天井に扇風機が1、2台回っているだけ。蒸し暑い環境だった。

 課題は、「ポスターカラーで好きな絵を描く」。人気漫画「ドラゴンボール」の登場キャラクターを描き始めたら、どっと汗が噴き出してきた。

 頭の汗は額から、手もとの紙にポタポタとしたたり落ち、わきの汗は腕をつたって指先から絵筆をさらにぬらした。

 水分量の多すぎる水彩画のように、キャラクターの輪郭や顔のパーツがまったくわからない作品になってしまった。

 作品を目にした友だちからは不思議がられたり、笑われたり。担当の教諭からも「独特だね」と、フォローのような冷やかしのような指摘が入った。

 これを機に、汗がトラウマになっていった。

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