亡くなって1年後、夢に現れた父 「無名の画家」の見覚えがある笑顔

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若松真平
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 飛行機や宇宙船、近未来予想図といった絵を描き続けた画家の杉山新一さん。

 亡くなってちょうど1年後の2020年1月30日朝、次女の藤崎綾子さん(40)は目覚めてすぐにスマホのメモ帳アプリを立ち上げた。

 81歳でこの世を去った父が夢に現れたので、忘れないように内容を書き残しておこうと思ったからだ。

    ◇

 夢の中で綾子さんは、見たことのない平屋の建物の前にいた。

 大きな窓から中をのぞくと、窓際にくっつけるように長い机が置かれている。

 その机の上に父がパレットを起き、絵の具を出して戦艦大和を描いていた。

 綾子さんが手を振ると、笑顔で手を振り返してくれた。

 「こんなアトリエいつ借りたの?」と大きな声で尋ねたが、父には聞こえないようだ。

 窓を開けようと手をかけたが、固くて動かない。

 父も笑顔で何か話しているが、こちらも聞くことができない。

 まぁいいや、と外からのぞいていると、室内は本屋のように棚がいっぱいあって本や資料が並んでいた。

 理想の環境でうれしそうに絵を描く父。

 その笑顔には、見覚えがある。

 綾子さんが幼いころ、父の自転車の後ろに乗せてもらい、近所のスーパーに行った時のことだ。

 店頭にあった自動販売機でコ…

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