母亡くした赤、7羽の母鳥になり里帰り ライチョウ「復活作戦」成功

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小野智美
【動画】那須どうぶつ王国のライチョウ3家族里帰りへ。緊張と喜びと涙の見送り=小野智美撮影、那須どうぶつ王国提供
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 那須どうぶつ王国(栃木県那須町)は10日、この春に繁殖させたライチョウ3家族19羽を中央アルプス長野県)へ返した。日本産希少種を動物園で増やして野生へ復帰させる国内初の「復活作戦」第1弾の終了だ。昨年8月に那須へ来た1家族が3家族に増えて里帰りし、1年がかりの園の夢がかなった。

 この日午前11時すぎ、園の農場から3家族を乗せたヘリが飛び立った。3家族は雌3羽とヒナ16羽。旅支度は担当チームの獣医師原藤芽衣さん(32)、飼育リーダー荒川友紀さん(30)、飼育員の平居未羽さん(23)と大木優華さん(23)の4人が引き受けた。

 ライチョウの母子はつながりが強く、引き離せば命取りにもなる。1羽あるいは数羽ずつ洗濯ネットに入れ、1家族を一つの段ボール箱へ。互いの姿が見えて声も聞こえるので安心だ。

 事故がないよう4人は作業を急いだ。原藤さんと荒川さんは服がフンにまみれてもかまわず捕獲へ。平居さんと大木さんは収容を誤らないように佐藤哲也園長(65)と声をかけ合った。

 ヘリに乗るのは佐藤園長だけ。「お願いします」と声を合わせる4人に、「わかりました」と園長は緊張の面持ちでほほ笑んだ。

 飛び立つヘリに荒川さんは涙が止まらない。「1年前、ヘリでやってきたヒナがお母さんを亡くしても頑張って育ってくれて、親になって帰っていく」

 雌3羽は足輪の色で「赤」「黄色」「白」と呼んでいる。

 赤たちが母鳥と中央アルプス…

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