入学直後に主将、一転して交代 下関国際・山下は監督の一言に涙した

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太田原奈都乃
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 全国高校野球選手権大会の決勝に挑んだ山口代表の下関国際の主将の山下世虎(せとら)君(3年)は、甲子園で勝つたびに坂原秀尚監督にウィニングボールを手渡してきた。

 初戦は、富島(宮崎)の好投手を攻略した。浜田(島根)との2戦目、選抜優勝の大阪桐蔭(大阪)が相手の準々決勝も勝ち上がった。「あと三つです」「あと二つです」。準決勝は春準優勝の近江(滋賀)を下して初めての決勝へ。「監督さん、あと一つです」

 山下君は、坂原監督から「第二の監督」と呼ばれる。ある日、複数の選手が練習から外れて見学していた。坂原監督が「何があったのか」と聞くと、気が抜けていると叱咤(しった)した、山下君の指示だった。

 和歌山県出身。母の美栄子さん(50)によると「俺が俺が」というタイプではないものの、小学校と中学校で生徒会長、野球チームでも主将と、リーダー役になることが多かった。中学2年だった2018年秋、坂原監督の目に留まった。上級生に臆さず、同級生と群れることもなく、「一人で戦っている」ような姿が印象に残ったという。

 その年の夏、下関国際は第100回記念大会で8強入りした。他の学校からも誘いが来ていたが、坂原監督から「一緒に甲子園を目指そう」と声をかけられ、最初に声をかけてくれた坂原監督のところへ行きたいと、山下君自身が進学を決めたという。

 野球部に入ってすぐ、1年生で主将に指名された。だが、練習から寮生活まで、上級生を含めて引っ張るのは荷が重かった。打撃や守備も不振に陥り、周りにかける言葉が減った。

 「自分のことしか考えていな…

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