国連トップの心を揺らした紙芝居 被爆女性の「夢」と亡き娘への誓い

有料記事核といのちを考える

岡田将平
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 平和のために地道に続けてきた紙芝居の活動は国連トップの心も動かした。6日の「広島原爆の日」に国連のアントニオ・グテーレス事務総長、9日の「長崎原爆の日」に岸田文雄首相と対面した被爆者の女性は、「希望」を胸に再び日常を過ごしている。

 10日午前11時2分、長崎の爆心地から西約500メートル。坂の上に立つ長崎市立城山小学校の前で、子どもたちが虫取り網を持ち、虫を探していた。原爆の日の前日から一夜明け、街は穏やかな日常に戻っていた。

 校内には、コンクリートでできた被爆校舎を残し、資料を展示している「平和祈念館」がある。

 「こんなに若い先生たちが命を落としたんです」。長崎市の三田村静子さん(80)は20歳前後で亡くなった教師らの写真の前で見学客に説明していた。

グテーレス氏「翻訳して世界中に届けて」

 6日、三田村さんは広島市に…

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