下関国際・仲井、2死満塁から完璧救援 気づいていた富島打線の特徴

鷹見正之
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(11日、第104回全国高校野球選手権大会2回戦 下関国際5-0富島)

 降板する下関国際の先発、古賀康誠から声を掛けられた。「託したぞ」

 2点を奪い、リードを3点差に広げた直後の六回。2死満塁のピンチで仲井慎がマウンドに向かう。「何とか打ち取ってやろうと思った」。ここまで2安打の富島・坂本竜哉を追い込むと、最後は外角へ逃げる131キロのスライダーで空振り三振に仕留め、雄たけびをあげた。

 山口大会では準々決勝から決勝まで1人で投げ抜いた。この日は遊撃で先発出場したが、「(監督からは)つなぐと言われていた」。

 救援に備え、守備位置から富島打線を観察し、気づいた。「ボール球を振らない選手が多い」。正確な制球を意識し、変化球を低めに集めた。九回まで一人の走者も許さず、完全に抑え込んだ。

 チームはこれが3度目の夏の甲子園。初出場だった2017年は初戦で敗れたものの、18年には8強まで進んだ。仲井は「先輩たちの記録を超えたい」。有言実行へ、好スタートを切った。(鷹見正之)

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